第47回社会保険労務士試験 労基法・安衛法の択一式の感想

合格 試験感想
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試験お疲れ様でした。今回の社労士試験、皆様の手ごたえはいかがでしたか。

先ずは労基法・安衛法からです。難易度は例年通りの試験内容でした。目標点数は7点。出来れば8点あれば余裕が生まれます。

傾向としては、暗記の先にある、条文を「理解」しているかどうかが問われるものでした。社労士試験は徐々にこの方向性で作られつつあると感じています。労基法もそれに漏れていません。

各条文の背景や趣旨を聞いてくる問題が増えつつあります。単なる丸暗記では太刀打ちできません。

全科目扱いたいところですが、時間的に余裕が無ければ途中で打ち切る場合もあります。ご了承ください。また、各設問の詳細な解説については、各学校の解説会などでご確認ください。

各設問について簡単に触れていきます。

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労基法の各問講評

問1 総則について誤りはどれか

誤りはB。どのテキストにも必ず記述されている内容で、平易な問題です。その他の選択肢も、総則内の基礎的部分だったので、間違ってはいけない問いです。

問1難易度:易

問2 平均賃金について正しいものはどれか

正しいものはD。7月31日が算定事由発生日の場合、算定事由発生日の前日の7月30日から3ヶ月を遡って平均賃金を計算します。また、賃金締日は月末なので、平均賃金の計算は、7月30日から直近の6月30日より3ヶ月間遡って行います。

設問のCは、覚えていなくても、想像してみると解ける問題です。例えば、労働者は労働災害により死亡する日まで休業していると、その間の給料は無支給ないし低額なパターンがほとんどでしょう。そのような期間で平均賃金を計算すると非常に低廉な平均賃金となるため、業務上の災害の期間は平均賃金の計算期間から控除されています。こういった事情から、災害補償の算定事由発生日は「労働者が死亡した日」では無いことが分かります。正しくは「事故の起きた日または、診断によって疾病が確定した日」です。

問2難易度:普通

問3 労基法の労働契約について誤りはどれか

誤りはC。確かに15条違反に対する罰則はありますが、それは15条1項もしくは3項に違反に対してのものです。つまり、「契約締結時に労働条件を明示しない」、「金及び労働時間に関する事項その他の厚生労働省令で定める事項については、厚生労働省令で定める方法により明示しない」および「帰郷旅費を支給しない」場合に30万円以下の罰金に処せられます。

罰則をそこそこ勉強されていた方は非常に迷ったと思います。多くの受験生は罰則まで手が出せませんから、自信を持って解けた人は少ないでしょう。

他の選択肢は基本問題ですが、Bの契約期間の設問後段は少し悩むところだったかもしれません。

問3難易度:普通

問4 賃金について正しいものはどれか

正しいものはD

Bの過払い賃金の清算に関する判例ですが、一見するとまっとうな文章です。この判例は福島県教組事件のものですが、一部分だけ違うところがあります。2行目の「その金額が小額である限り」がそれで、判例ではここまで限定していません。こちらを正しいものと認識して選択した方が多かったと想像します。

問4難易度:普通

問5 休業手当について誤りはどれか

誤りはA。労働条件では土日は所定休日ですから、事業主に賃金支払の義務はありません。休業手当も賃金だから、土日部分は支払う必要が無いわけです。よって、5日分の休業手当を支払えばよいということになります。

Bの設問は、実労働の賃金として、6,000円(平均賃金の60%)を上回る7,500円が支払われているので、設問の日については休業手当を支払わなくても違法ではありません。よって正しい記述です。

Eの設問は、福島原発事故に伴う計画停電に関する問題です。「休電による休業については、原則として法第26条の使用者の責に帰すべき事由による休業に該当しないから休業手当を支払わなくとも法第26条違反とはならない。」と基監発0315第1号で発表されています。

問5難易度:普通

問6 労働時間について正しいものの組み合わせはどれか

B(イ・エ)が正しい組み合わせ。

労働時間を延長できるとした就業規則の規定が合理的なものであれば、それは労働条件となります。事業主の指揮命令を受けて、労働者は労働契約に定める労働時間を越えて労働する義務が生じます。よって、「義務を負わない」とする設問ウは誤りです。

イとオは判断に困るところでしょう。

問6難易度:普通~応用

問7 就業規則について誤りはどれか

誤りはB。就業規則が合理的な内容で、労働者に周知していれば、事業主が任意に記載した部分も労働契約に対する最低基準効が認められます。

他の選択肢も就業規則の概念について問われており、単に暗記だけでは解けない問題です。良問です。

問7難易度:普通

安衛法の各問講評

問8 労働者の危険または健康障害を防止するための措置について誤りはどれか

誤りはC。特定元方事業者の巡視の頻度は「毎作業日に少なくとも1回」です。(労働安全衛生規則第637条)

Cが誤りだと見抜ければ簡単、出来なければ悩ましい設問ばかりで難易度は上がります。

問8難易度:普通(Cが見抜けた場合)・応用(見抜けない場合)

問9 安衛法の派遣労働者の適用について正しいものはどれか

正しいものはA

テキストをしっかり読み込み、理由をなんとなくでも理解していれば正当が導けます。

問9難易度:普通

問10 安衛法の健康診断について正しいものの組み合わせはどれか

D(イ・オ)が正しい。

イとウのどちらも正しいように見えますが、ウの高所作業は特定業務従事者の健康診断には含まれていません。

オは正しい内容で、おそらくどのテキストにも書かれていると思います。

問10難易度:普通

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